奄美シマウタと郷土教育──学ばれる「地域文化」


試し読み

奄美シマウタと郷土教育
学ばれる「地域文化」

杉浦ちなみ 著

定価:本体5,400円+税

2025年6月20日刊
A5判上製 / 344頁
ISBN:978-4-909544-41-4



いてぃむ今日ぬぐぅとぅに あらちまたたぼれ──これからも今日のような日が
続きますように
「伝承の危機」が叫ばれるなか、奄美のシマウタはどのように「生きた文化」としての命脈を保ち続けてきたのか。
教育制度、マスメディアなどの影響下で、その伝承のあり方を融通無碍に変化させてきたシマウタとそれを支える人びとの、50年の歩みを描き出す。


目次
はじめに──シマウタとともに生きる人々

序章 地域文化伝承の社会的基盤
第一章 奄美シマウタと方言の一九七〇年代
第二章 鹿児島県教育行政改革と「郷土教育」の推進
第三章 郷土教育をめぐる論争と教師たち
第四章 社会教育行政改革と地域文化の組織化
第五章 奄美群島各自治体におけるシマウタ学習機会の整備過程と学習の実態
終章 学ばれる地域文化

あとがき
初出一覧
索引→公開中


著者
杉浦 ちなみ(すぎうら・ちなみ)

法政大学現代福祉学部専任講師、博士(教育学)。
名古屋大学教育学部卒業、東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。
石巻専修大学人間学部助教、講師を経て、2024年4月より現職。
著書に、北田耕也監修・地域文化研究会編『地域に根ざす民衆文化の創造──「常民大学」の総合的研究』(共著、藤原書店、2016年)、山﨑功・新藤浩伸・田所祐史・飯塚哲子編『地域文化の再創造──暮らしのなかの表現空間』(共著、水曜社、2024年)など。訳書に、デヴィッド・J・ジョーンズ『成人教育と文化の発展』(共訳、東洋館出版社、2016年)など。

書評・紹介

ほんのうらがわ(編者による刊行エッセイ)