八重山のアイナーと宮古のアンナ──台湾諸語等との関係を探る


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八重山のアイナーと宮古のアンナ
台湾諸語等との関係を探る

津波高志 著

定価:本体2,700円+税

2025年10月31日刊
四六判並製 / 192頁
ISBN:978-4-909544-45-2


八重山・宮古の人びとは、かつてどんな言葉を話していたのか?

日本の西の縁に位置する先島諸島では、かつて琉球語・日本語とは全く別の言葉が使用されていた。現在も使われる「アイナー」(花嫁)、「アンナ」(母)という二語の出自を探ることで、15世紀頃に起こった言語の入れ替えの実相に迫る。


目次
序章 アイナーとアンナ
第1章 先島諸島の言語の入れ替え
コラム① 与那覇勢頭豊見親逗留旧跡碑
第2章 旧言語の想定
第3章 八重山のアイナー
第4章 アイナーと台湾諸語等の「母」
第5章 『宮古方言ノート』のアンナその他
第6章 宮古・八重山における「母」
第7章 宮古における「父」「親」とアンナ
第8章 台湾諸語等における「親」
コラム② 声帯模写と音声表記
終章 アイナーとアンナの語るもの


著者
津波 高志(つは・たかし)

1947年 沖縄県に生まれる
1971年 琉球大学法文学部国語国文学科卒業
1978年 東京教育大学文学研究科博士課程単位取得退学(史学方法論民俗学専攻)
2012年 琉球大学法文学部教授定年退職
現在琉球大学名誉教授

著書に『沖縄社会民俗学ノート』(第一書房、1990年)、『ハングルと唐辛子』(ボーダーインク、1999年)、『沖縄側から見た奄美の文化変容』(第一書房、2012年)、『奄美の相撲─その歴史と民俗─』(沖縄タイムス社、2018年)、『沖縄の空手─その基本形の時代─』(七月社、2021年)など

書評・紹介

ほんのうらがわ(編者による刊行エッセイ)