フィールドワークの極意/越智郁乃

フィールドワークの極意 越智郁乃(『グローバリゼーションとつながりの人類学』編者)  フィールドワーク(英:Fieldwork)とは、研究者が現地で行う実地調査のことを意味する。文化人類学以外にも、地質学や動物学、植物学...

父の教え/津波高志

父の教え 津波高志(『沖縄の空手』著者)  「あとがき」で書いたとおり、高等学校の頃に父から空手を教わった。自宅庭の、父手作りの巻藁で、突き、蹴りなどの基本的な修練法から手ほどきして貰ったのである。私が空手に関心を抱いた...

たおやかで美しく、そして猛々しい女神達/福寛美

たおやかで美しく、そして猛々しい女神達 福寛美(『火山と竹の女神』著者) 「海人考」 筆者は琉球王国の神歌(おもろ)を集成した『おもろさうし』を研究しています。おもろには、ヤコウガイの貝匙が謡われています。ヤコウガイは大...

更生計画書のむらを歩く/和田健

更生計画書のむらを歩く──ことばの裏表 和田健(『経済更生運動と民俗』著者) むらの息づかいが感じられる更生計画書 昭和恐慌ののち日本全国の農山漁村を襲った不況から立て直しを計ることを目的にとした国家施策に、農山漁村経済...

「ネット的なもの」の捕まえにくさ/平井智尚

「ネット的なもの」の捕まえにくさ 平井智尚(『「くだらない」文化を考える』著者) あまり気乗りのしない報告書や申請書の文章を書くのは気が滅入るのですが、自由裁量でさして必要性の高くない文章を書くのはそれほど苦ではないので...

行商と軽便/山本志乃

行商と軽便 山本志乃(『「小さな鉄道」の記憶』プロジェクト代表) 地方へ民俗採訪に出かけると、軽便鉄道の痕跡に出会うことがしばしばある。とりわけ私が訪ね歩くのは、魚介類や農産物などを担い売る行商人の女性たちなので、そうし...

全集と詩人イメージ/名木橋忠大

全集と詩人イメージ 名木橋忠大(『立原道造 受容と継承』著者) 立原道造(1914~39)の清純なイメージの形成には、『四季』立原道造追悼号(1939・5)における諸家のエッセイが大きな影響力を持ちました。加えて全集の編...

鷗外、〈心〉をめぐる詩学/新井正人

鷗外、〈心〉をめぐる詩学 新井正人(『鷗外文学の生成と変容』著者) 日本でもっとも有名な近代小説は何か。 こう問われれば、おそらく多くの人が夏目漱石「こゝろ」(1914.4.20-8.11)を挙げることだろう。新潮文庫版...

「海の熊野」から「山の熊野」へ/桐村英一郎

「海の熊野」から「山の熊野」へ 桐村英一郎(『木地屋幻想』著者) 私が今暮らしているのは三重県熊野市波田須町というところです。秦の始皇帝の時代、不老不死の仙薬を求めると船出した徐福がそこに上陸した、という伝承が伝わってい...

沖縄芸能への思いと眼差し/久万田晋

沖縄芸能への思いと眼差し 久万田晋(『沖縄芸能のダイナミズム──創造・表象・越境』編者) 2019年10月31日未明、首里と那覇のちょうど中間に住む私は、サイレンをけたたましく鳴り響かせながら次々と首里方面に向かう消防車...